「裏」のお札

いつだったか、妻から「裏のお札ってあるの?」と聞かれた。妻は僕の崇敬神社のことが書かれている本を読んでいて、それによると、その神社の御眷属のお札には二種類あり、ひとつが一般でも求められる「表」のお札、もうひとつが知っている人しか知らない「裏」のお札とのこと。その裏のお札は取り扱い方に注意しなければ死に至ることもあるようなことが書かれていた。お札をいただいたらどこへも寄り道せずにまっすぐに家に帰らないとならないとか、家に帰るまでの間は決して振り返ってはならないとか、神棚に供えるまでは決して下に置いてはならないとか、1年以内にお返しに行かないとならないとか。わたくし、何のこっちゃと思いつつも、もしかすると僕が知らないお札があるのかなとも思い、いやでも知らないもんなとのことで「知らん」と答えたと思う。
昨日、事務所で仕事中になんとなくそのお札のことを調べたくなってGoogle先生に聞いてみたところ、出るわ出るわ。妻が読んでいた本の内容をそのまま書き写したんじゃなかろうかと思えるほど似た内容が書かれたページがわんさか出てきた。ご丁寧に「裏」と呼ばれているお札の写真もあったのでじっくりと見てみたら、あれ、これ僕持ってたなと。たぶん講のみんなで行ったときに朝の御祈祷でいただいたやつだなー、なんてことを思いながら事務所での神棚代わりにしているワイヤーシェルフの上に視線を移したら、そこにはまさかの光景が。その「裏」と呼ばれている取り扱い注意のお札が鎮座してたのよ。ぐっはーーー!!やってしまった!!!と思いながら椅子の上に上ってお札を手に取り裏側を見てみると、そこには「平成二十三年」の文字が。1年以内にお返ししないとならないお札を7年も放置していたとは!なんたる不届き者!!一刻も早くお返ししようとのことで宿坊である興○閣の空室情報を見てみたら、土日だと10月にならないと空いてない。むはー、スピリチュアルブームのバカバカ!これは日帰りするしか無いのかなと、いつ行けるかな、なんてことを考えている。いまここ。