思考と感情

「キングコングの西野さんが、自身のFacebookでコンテンツの無料公開についての持論を綴った。」という記事を読んだ。それによると、漫画『ワンピース』の第1巻から第60巻が期間限定で無料公開されたことをうけて、かつて自身が制作した絵本を無料公開した際に批判を受けたことについて「あのとき無料公開を批判した人たちはこれからどうするのか?」という主旨の文章を綴ったとのこと。
西野さんの絵本の無料公開を批判した方々のうち、ワンピースの無料公開に対しても目くじらを立てる方は決して多くは無いだろうと思っている。彼等の視線の先にあったのは無料公開うんぬんでは無く「西野が嫌い」だったのだろうと思うから。
いくら理路整然と筋道立てた説明をしたところで、世の大衆の多くにその説明は響かない。なぜなら人間とは、自分にとって必要不可欠な物事以外に対しては単純な目でしか見つめない生き物だから。良いか悪いかという「思考」では無く、好きか嫌いかという「感情」をもとに物事を見る傾向にある。「考える」よりも「感じる」方が楽だからね。スッと入るから。なるべく考えたく無いの。エネルギー使わないからね。一旦そうなってしまうと、おそらくは西野さんが今後どんな善行をしても批判できそうな部分を探すのだろうし、全ての責任は安倍総理にあって、悪いのは電通で、イチロー選手はスーパースターなのだと思う。人間の価値は「有名か否か」ではかられ、ドラッグストアでは名の知れた商品が売れる。

人間とは本来自由な生き物で、法と秩序に反しない限りは何をどのように考えて行動をしても咎められることがあってはならないと思う。人それぞれ、考えや思いに差が出ることは当然のこと。ただ僕がもやっと思うのは、この国ってこんな国だったっけ?ということ。日本人ってこんなんだったっけ?と。その部分は大切にしたいんだけどな。そんなことを思ってしまうこと自体がもう古いのかな?

そう、それと今日は姉の誕生日。誕生日おめでとう。いつまでも笑顔を忘れず、誠実で、健やかに。弟が真逆で申し訳無い。