CTと絶壁

20161214

舌癌の手術をしてから約3カ月半。昨日は術後初めてのCTによる検査を受けてきた。術後に首のリンパへ転移することが多いとのことで、その有無を確認するための検査。結果は転移無し。触診でのしこりの発見も無く、術後の経過は良好とのこと。次の診察はまた1か月後。こんなルーチン、今風に言えばルーティーンだろうけど、こんなルーチンがしばらく続くことになる。5年くらいでひと段落だろうか。3年くらいかな。
CTで撮影した画像を見せていただいたが、転移うんぬんの前に僕の頭蓋骨の形のいびつっぷりが目にとまる。僕の後頭部は所謂「絶壁」だけれど、後頭部が綺麗に平らになっているのではなく、左側頭部から斜めに平らになっているのでとても形が悪い。酷いったらありゃしない。僕が生まれてからしばらくして、母親が産婦人科の先生に息子の絶壁についてお伺いをたてたそうだが「そんなのほっとけば大丈夫ですよ。」と笑いながら言われたとのこと。いや、全然大丈夫じゃ無いんですけど。毎朝の後頭部のセットは大変だし、椅子に頭を付けて寝ることはできないし、帽子を被ったら家に帰るまで取ることはできないし、それはもう大変な苦労をしていますよ、先生。子供の頃は周りから絶壁絶壁言われましたよ。髪型にも制限がありますよ。頭を触られることに過敏に反応をしてしまう大人に育ちましたよ。もっと親身になってほしかった。もう少しだけ寄り添って欲しかった。舌癌の執刀をしてくれた先生のような寄り添い方が欲しかった。母親はドーナツ枕を導入したそうだけれど、その頃にはもう手遅れだったってことでしょうな。
絶壁には、絶壁の人にしかわからない悩みがある。苦労がある。後頭部の形を良くするシリコンのようなものがあればいいと思う。絶壁シリコン。シリコンを後頭部に注入するの。冬でも冷たくならないようなシリコンがいい。これってビジネスチャンスだと思うんだけど、どうだろう?