個性

我が子の注射や保育園の見学のために妻は忙しく動きまわっている。妻の話によると、病院も保育園もそれぞれみたい。それぞれに特徴があるようで。地域との交流が多い保育園もあれば、外国人を招いて英会話の時間を設けている保育園もある。高級感満載な病院もあれば、スタッフ全員が家族のようにほがらかな病院もある。ひとくちに病院や保育園と言っても、それらはそれぞれとても個性的なものみたい。

僕ら日本人は義務教育を経て今に至っているわけだけど、右へ倣えの世界で多感な時期を何年もすごしてきたわけだから、没個性というか、なんつーか、今思えば、上の方から降りて来るよくわからん常識や美徳を受け付けられたような気がしなくも無い。それはそれで正しい部分も多々あると思うけれど、でも思うに、人間って個性があるからこそ面白いんだよね。人それぞれだから面白いし、うまく行くんだと思う。たとえば商店街にあるお店が全部花屋さんだったら困るもんね。お肉屋さんもあってほしいし、病院だってほしい。それと同じで、僕ら人間もみんながみんな頭脳明晰で容姿端麗で運動神経抜群で芸達者だったら面白く無いだろうなと思う。個人としても他者との比較としても、デコボコだからいいんだと思う。それが個性ってもんよ。デコボコの「デコ」の部分を自ら発見できて伸ばせれば最高だろうな。

「大人になったら友達みんなが自然と集うような家(家庭)を作りたい」と思っていたけれど、立派な大人になったいま、僕の家には誰も来ない。それもまた僕の個性が成せる業ってことで。個性同様、大切なのは「向き・不向き」だな。