悪魔の音楽

ヨーロッパだかどこだかすっかり忘れたけれど、キリスト教圏のどこかの国の神父さんだか牧師さんだかが「ロックは悪魔の音楽だから禁止すべきだ」と発言したとの記事を読んだことがあって、当時は「なんのこっちゃ?」と思った記憶があるんだけど、それがさ、数か月前に「あ、このことを言ってたのか。」とひらめいたもんで、これからできる範囲で説明しちゃうんだからね。

例えばさ、鬱々とした毎日を送っている人がいるとするよね。理由は仕事のことでも家族でも友達でも何でもいいんだけどさ。で、そんな毎日は嫌だぞってことで気分転換をするとする。気分転換の方法は人それぞれで、温泉に行く人もいればマッサージに行く人もいるだろうし、猫と遊んだり、車でかっ飛ばす人もいるかもしれない。まぁ何らかの手段を用いて気分を高揚させるわけだ。で、気分が高揚したそのまんまの状態で日常を送ることができればいいんだけど、また元通りになっちゃったりするよね。確かに気分転換はできたんだけど、それはあくまでも一時的なもので、解決には至って無い、みたいな。 その状態をグラフで表すとすると、マイナス10あたりにあった線が、気分が高揚することによってグググっと上向きになり、どこかの時点で最高潮に達するんだけど、またグググググっと下に向かって下っちゃって、マイナス10に戻っちゃったよ、って感じかな。理想はさ、気分転換をしたその調子をずっと維持し続けることだよね。気分が良くなったらもう下がりたくは無いよね。それをグラフで表すと、線は右に向かってまっすぐ水平に近い状態で伸びて行くってことになるんだけど、その状態、つまりはグラフで言うところの上下の変動の幅が少ない状態が、心が安定している状態なんだよね。その安定した状態を高い位置でキープできていれば最高だよな。逆にそれが低い位置でキープされている状態はどんな状態かというと、最初に書いた「鬱々とした毎日」のことなんだな、これが。
で、話を戻すとさ、ロックってのは高音と低音とが入り交じり、演奏の速度にも変化があったりするじゃない?これをグラフに表すとどうなるか、分かるよね。上下に激しく変動した線が描かれるわけよ。それって心の安定を示したグラフとは全く違うでしょ。それよ、それ。それをあの神父さんだか牧師さんだかは「悪魔」と称したんだろうなと。激しい曲を身体に入れると心が上下に揺さぶられるから良くないぞと。そういうことが言いたかったんじゃないのかなーと思ったよ、というご報告。おわり。