大丈夫

皆さまにはご心配をおかけしたようで、誠に申し訳ございません。僕なら大丈夫。昨日の日記に書いたように、僕としては珍しくショックを受けたことは本当だけど、今はもう大丈夫。皆さまからいただいた励ましのおかげでとても前向き。みんなありがとう。そしてご迷惑をおかけしました。

手術をするたびに書いていることだけど、舌癌ってのは先日某有名人が発症するまではとてもマイナーな病だったらしく、ネット上にもなかなかそれに関する情報が落ちていない。なので僕がそれを発信しようってことでこの日記に書くようにしているの。舌癌になったことは嫌だけど、なったからにはそれを少しでもプラスの方向に持っていければなと。少しでもどなたかのお役にたてればと思って。ってことで今日も書くからね。

舌癌が首のリンパ節に転移した場合、その「しこり」の大小に関わらず、全てのリンパを切除することになる。全てってのはもちろん左か右のどちらかね。僕の場合は左側。僕の記憶が正しければ、首のリンパってのは100本くらいあると仰っていたかと。さらなる転移の危険があるから、それを全部取っちゃうんだって。だからけっこうな範囲を切ることになる。切ったあとの状況が心配だったので「切ったあとは食べたりしゃべったりは大丈夫ですか?」と伺ったら、人にはよるものの、舌を切るよりは大丈夫らしい。ただ首のリンパのあたりには神経が通ってるもんで、リンパを切ることで術後に声がかすれることや、左腕(僕の場合は左側を切るから)を上げることが困難になる場合もあるらしい。ただそのあたりのことは平たく言えば「やってみないと分からない」んだろうから、心配してもしゃーないかなと。痛みについて聞いてみたら、舌を切るよりは痛くないとのこと。僕は舌を切ってもあまり痛くなかったもんで、こりゃやってみないと分からんなと思えた。舌のときのように術後何日も水が飲めなくなるのかなと思ったら、手術の翌日に水を飲ませるらしい。そこで水がきちんと飲めればOKと。ご飯も食べられるらしい。このあたりは舌癌の手術後よりは楽なのかも。で、術後の経過がよろしく無い場合は、再度入院して放射線と抗がん剤のフルセットが用いられるそう。「それは嫌だなぁ。」と言っておいた。ってことくらいかな。

昨日は診察中に首にしこりが見つかったと言うか僕からの「やべぇんですよ。首にしこりがあるんですよ。」との自己申告により入院&手術が決定したので、そのまま血液やらレントゲンやらのいろいろな検査を受けた。で、診察室に戻ったのが16:30。僕が最後の患者だったらしく、広い待合室はガランとしていた。いろいろな話をするなかで、子供ができてまだ数週間しか経っていないことを告げると、先生の顔色が少し変わった。それを見たらなんだか僕もうるっとしてしまった。「どうなるのかは分からないけど、僕は先生を信頼しているからもう先生任せですw」と言った。そのせいなのかは分からないけれど、診察を終え、少し離れた場所で入院の手続きをしている最中に「あ、安西さん!」と言いながら先生が近寄ってきて、「これ、入院前にできるか入院後になるかは分からないですけど、PETの予約を入れておきました。後日病院から連絡が入るので、その日程でPETを受けてください。」と言われ、説明書を渡された。家族のことを言わなかったら無かったのかもしれないなとは思いつつも、なんだか有難いなと思えた。PETは来週(入院前)受けることになった。

さあ、みんなのおかげで気分も回復したし、あとは入院&手術を待つのみ。僕は大丈夫だと思っている。猪木も言ってるよ。「この道をゆけばどうなるものか、危ぶむなかれ、危ぶめば道はなし、踏み出せばその一足が道となり、その一足が道となる。迷わず行けよ 行けばわかるさ。」だよ。猪木が言うから間違いない。