凄い人

小学生の頃、先生からの「このクラスのなかで一番最初に生まれた人は誰かな~?」という問いに対して手を挙げたのが平島さんだった。4/2が誕生日だとのこと。なんだかそれが忘れられなくて、その日がやってくるたびに思い出す。平島さん、お誕生日おめでとう。

で、先週の土曜日の話だけど、某スポーツ関連のブランドショップ内をパトロールしていたところ、「歩いてこられたんですか?」と唐突に話しかけられた。その声の方向を向くと、ありえないくらいに美人というかかわいいというか、とにかく天使のような女性がこちらを見ていた。もちろん店員さんなんだけど、天使に話しかけられたという緊張と、なぜ「歩いてきたのか」と問われているのかその理由がイマイチ分からなかったのでその戸惑いもあり、「いや、電車できました」と答えてしまった。後になって考えれば「このあたりを散策してきたのですか?」という意味だったんだろうと思えたけど、天使を目の前にした中年のオッサンなんてものはそんなものだよ。うろたえるんだよ。で、まぁなんと言うか、軽くあしらうと言ってしまうと申し訳無いのだけれど、相手が天使であろうとこちらはあまり話しかけられたくも無かったもので、適当なことを言って少しその場から離れた。しばらくパトロールをしてから「そういえばあの商品は置いてあるのかな?」と頭に浮かんだので、近くにいた天使に「すみません、かくかくしかじか…」と聞いてみると、少し離れたところからその商品を出してきてくれた。「これ、すごくいいですよね。僕は夏になるとこれしか着ないんです。」というと、「私もこれ着てるんです。速乾なので走る時にいいんです。あ、私、ランニングしてるんです。山の中を走ったり…」と言うので、「トレランですか?凄いですね!」となり、なんだか話が盛り上がってしまった。「最近引っ越しをしたんですけど…」なんていう商品とは全然関係のないことを話し始めたので、この人いちおう仕事中だよなぁ…とこちらが心配になってしまって「(こんな話してて)大丈夫ですか?」と聞いたんだけど大丈夫だというのでそのまま話にお付き合い。天使からのリクエストに応え、引っ越し先からさほど遠く無いであろうおいしい和菓子屋だとかチーズケーキのお店だとかを教えてあげた。それでも話は終わりを見せなさそうな雰囲気でね、とにかく仕事中に申し訳無いとの気持ちと、ハタから見るとオレがナンパしてるみたいに見えるだろうと思えて微妙な気分だったので、「じゃあこれでお願いします」と商品を手渡すことで話を打ち切り、会計を済ませて店を出た。
帰りの電車のなかでその天使の苗字を唐突に思い出したので(名札をつけていた)、その店名+苗字で検索をしてみたら、天使のくせしてなんだかマラソン関連の凄い人だということが分かって驚いた。全国女子駅伝に県の代表として出ていたり、いろんな大会で優勝やら準優勝をしていたり、トレランでは日本代表として出場していたりと、んもう興味のそそる情報が大量に出てきた。早く言ってよ。それ知ってたらもっといろんなこと聞きたかったのに。っつーか、そんな人がフツーに働いてるあのお店って凄いんだなと。「私、アイスが好きなんです~」とか言ってたけど、なんかもう、アイス1年分をお贈りして差し上げたくなったわ。ただの天使かと思ってたら、なんだかすんごい天使だったよ。