入院30日目・31日目(退院)

これまでの日記を読み返してみるともしかしたら勘違いされるかもしれないなとも思えたので念のために言っておくと、僕は主治医の先生のことはとても信頼しているの。2016年の7月だったかな、最初にお会いした時のことは忘れない。初対面にも関わらず僕に対して癌の告知をしなければならなかったんだよね。その時の優しさというか気遣いというか、それは本当に忘れない。最近は少し厳しい対応を取られたなと感じることもあるけれど、それも先生なりに思うことがあってのことだろうなと思っている。昨晩も何時頃だったのかな、部屋に来てくれて少しだけお話をした。「今日は何かありますか?」と聞いてくれたんだけど、聞きたいことはありすぎるし、もう小出しにいろいろなことを聞くのでは無く全ては12日の外来の時に聞こうと決めていたので「12日で大丈夫です。」と答えたら、逆に先生から少しお話をしてくれた。そのお話を聞いて、これまでのものはさ、先生には先生の立場があっての発言だったんだろうな、やっぱりなと思えた。入院棟では常に若い先生が一緒に付いてまわるので、先生は先生でいなければならないんだと思う。それが1人になるのが外来での診察時。それもあって、僕も聞きたいことは12日に聞くことにしたの。もう少し柔らかい先生の言葉を聞きたかったから。

そしてもうひとり、夕方に僕のところに来てくれた人がいた。前回の入院時に僕を担当してくれた看護師さん。今回は担当にはなれなかったけど、入院して2日目だったかな?僕の部屋にやってきて「名前を見つけてびっくりして来ました。昨日私休みだったから知らなかったんですけど、昨日出勤だったら(担当したいと)絶対に手を挙げてました。」と言ってくれた。それから昨日までの間、ほぼ毎日僕の部屋に来てくれたし、手術前にはプリントをたくさん持ってきてくれて術前のことと術後のことを説明してくれたし、病理の結果が出てからは、放射線治療と抗がん剤治療に関するプリントを持ってきて説明をしてくれた。いずれも自分の勤務時間が終わってから時間を取って僕に説明をしてくれた。「もう帰る時間でしょ?」と言うと「いいんです。」って言ってくれるの。そんな彼女との(一時的かもしれない)別れは寂しかった。本当はもっとお礼も言いたかったしハグもしたかったけど「ありがとう。」くらいしか言わなかった。彼女も最後は「退院おめでとうございます。」と言って部屋を出て行った。偉いなと思った。

日中は地元の後輩夫婦が病院まで来てくれた。コロナの影響で面会はできないけれど、僕が1階まで降りればそこで会えるからね。地元からここまではかなり遠いと思うんだけど、車で1時間だったと言っていた。僕の病気の説明をしたり、別の後輩は頭が禿げたくせに偉そうだという話をして久しぶりに笑った。いくつになってもあの頃の仲間ってのはあの頃のままだよね。楽しかったし有り難かった。

さて、今日は退院。遅くとも10時にはここを出ることになる。
今後どうするかはまだ確定はしていないけれど、自分で調べたことと皆から教えていただいたことを元にして、僕の中ではなんとなくの道筋はできつつある。退院している間にいろんな人のところに行って話を聞く予定なので、それを踏まえた上で、主治医の先生と相談して決める感じかな。
で、今日は本当は「この日記はそっち向けのものでは無いので書かなかったけど、瞑想もしているし、自分に対するヒーリングもしているし、他にも諸々できることはやってますよ。治療とスピリチュアルとを組み合わせています。当然ながら。」みたいなことを書こうと思ってたんだけど、なんかこんな感じになっちゃったね。ま、いいんじゃね?
ってことで、これから退院。元気だから電車で帰ろうかな。