外食

夕飯を外で食べようとなったとき、美味しいものが食べたいと思ったらお酒のあるお店に行くのが正しいと思っている。そう思ってはいるものの、僕も妻もお酒を飲まないので躊躇してしまう。お酒が置いてあるお店とはお酒で利益を得ているのだろうから、いくら食べ物を頼んでもその利益はさほどでも無いと思え、そう思うとなんだか申し訳無くなってしまうから。なので結局のところは中華料理屋さんに入って炒飯を食べて帰ることが多くなってしまっている。
そんななか、昨晩は無性に刺身が食べたくなった。スーパーの刺身では物足りないと思えたので、どこか外で食べようと。僕の欲求とお店の利益とを天秤にかけて、昨日は僕の欲求が勝ってしまった。刺身と言えば駅の近くに美味しい飲み屋さんがあるけれど、そこでは無く、駅から離れた場所にある繁盛していないお店に入ってみた。なぜなら外に出ていた看板に「お一人さまでもどうぞ」と書いてあったから。お一人さまでも入ってほしいと願っているということは、お酒を飲まなくても許されるかもしれないと思えたから。
頼んだお刺身はさほど美味しいとは思わなかった。そりゃそうだ、繁盛していないのだから刺身の回転も悪いだろう。生ものを頼むこちらが悪い。ただ繁盛していないお店にも良いところはあって、それは客の声がうるさく無いところと頼んだものがすぐ出てくるところ。おかげで楽な気持ちで夕飯を食べることができた。
お会計を済ませて外に出ると、全ての店員さんが外にまで出てきて見送ってくれた。ありがとうございましたと。また食べに来たいと思うかどうかはわからないけれど、また寄ってもいいかなとは思えた。

日本一の和菓子屋さん

20161220

祖師谷にある和菓子屋のそえ田さんが、来月下旬をもって閉店することにしたそうだ。日本一美味しい生菓子を作るお店だと思っているだけに残念でならない。舌癌の手術をしてから食が変わったので足を運んでいなかった。その数か月間が悔やまれる。
とても気さくなご主人でね、うちの妻ととても楽しそうにお喋りをする。もともとは僕がひとりで通っていたお店だったけれど、妻が好んで買いに行くようになってからは妻とばかり話をするようになった。おそらくご主人、ひとりで通っていた頃の僕と、妻と共にお伺いしている僕とがイコールだとは思っていないと思う。同一人物だとは思っていないだろうな。
来年のお年賀はそえ田さんの花びら餅で確定だけど、麩まんじゅうも柏餅ももう食べられないのかと思うと残念としか言いようが無い。あの素晴らしい生菓子を食べることができなくなるだなんて我が国にとって大きな損失だと思う。でもこればかりはなー。どうしようもない。ご主人のご意向を尊重しないとね。
来月の閉店までに何度通えるだろう。身体と相談だな。
和菓子屋 茶席菓子処 そえ田 | 東京都 世田谷区 祖師谷

不適合

20161129

舌癌の手術をしてから約3か月。昨日は退院してから初めて外でお昼ごはんを食べた。患部の状態がイマイチだったこともあり、ナチュラルローソンで購入した身体に悪くなさそうな食べ物を事務所で食べる毎日だったけれど、久しぶりの外のご飯は美味しかった。が、隣の席のオッサンが鼻をかみながら食事をしておりティッシュがテーブルの上に山積みにされていたので、気分は悪かった。食べてる最中に隣で鼻をかまれると、なかなかいい気分にはなれない。外で食べるということはつまり他人と接触するということなわけで、そのあたりをどう天秤にかけるかというところだろう。自分の社会不適合ぶりを再確認。箱入り娘ならぬ箱入りオッサンになるしか無いな。