バーベキューセット

2~3年前だったかな、妻とともに道東を旅した。女満別空港でレンタカーを借り、知床、羅臼、野付半島、中標津、弟子屈、釧路湿原をまわり、釧路空港から帰路につく3泊4日の旅だった。見飽きるほどの数のキタキツネに遭遇し、鹿の飛び出しに急ブレーキを踏み、鷲の獣臭に驚いた。おかしな言い回しに終始したけれど、平たく言うと、ぜひともまた訪れたいと思える場所だった。いや、お伺いさせてください。
中標津の街中を走っていた際、外を見ていた妻が「北海道の人ってバーベキューが好きなの?」と言った。何のこっちゃと思いつつ、その視線の先を確認して納得した。妻はやっぱり妻だなと。素晴らしいなと。そして「あれはバーベキューの道具じゃ無くて、灯油を溜めておくためのタンクだよ。」と教えてあげた。北海道の家々には灯油を溜めておくためのタンクが備えてある。家の外に。そこから家の中に直接灯油をひいてるんだよね。で、北海道に着いてからの数日間、妻はそのタンクをバーベキューセットだと思っていたらしい。どの家にもバーベキューセットが備えられているので「どんだけバーベキュー好きなんだよ。」と思っていたようだ。妻は沖縄と静岡とのハーフなので、「沖縄だと屋根の上に貯水タンクがあるでしょ、あれと似たようなもんだよ。」と適当なことを伝えたら納得していた。あながち間違いでも無いからまぁいいかなと。

おかげさまで平和な毎日を過ごさせていただいている。バランスって大切だと思う。本当に。