今後のこと

退院してからこのかた、猛烈に忙しかった。次の外来での診察までに、先生から勧められた放射線治療と抗がん剤治療をおこなうことにするのか、それとも他の道を選ぶのかを決めなければならなかったので、所謂「標準治療」以外にどんな治療方法があるのかを知る必要があったし、実際に試したりもしていた。ひどいときには日に4軒の医者をまわって3回も針を刺した。退院したら少しは静養できるのかなと思っていたけれどとんでも無い。フツーに過ごしていた頃でさえここまでの忙しさは経験したことが無いくらいに忙しかったし金も出ていった。むせながら、立ち眩みしながら頑張ったわ。自分のことだからね。

診察日の前々日までは迷いがあったけれど、前日になってようやく腹が座った。所謂標準治療、つまりは放射線治療と抗がん剤治療を受けることにした。絶対に後遺症が残ると言われている治療法だから受けなくていいのであれば受けたくは無いけれど、なんつーか、仕方ないからな。で、懸念はもうひとつあってだな、妻にも言って無かったんだけど、術後1カ月にも関わらず既に右の首のリンパにしこりを見つけてな。もう転移してんのかよと。まぁ検査しないと確かなことは分からんのだけど、これが癌だとしたら標準治療の前にまずは手術になるのかもしれないなと思いながらこの数日を過ごしてた。
で、昨日。まずは先生に「リンパにしこりがあるんです。」と伝えた。触診と超音波を受け、その結果としては「う~ん」という感じ。癌だった場合はまずは頸部リンパ節郭清術でそれを取り除いちゃったほうが手っ取り早いと言われた。やっぱりなと。で、ちょっとこれからCTを受けに行ってくれと。その日は耳鼻科の診察の後に放射線科の診察があったんだけど、一旦はそれを無視してCTへ。数時間後に結果が出たので耳鼻科に戻ると、病理検査に出したわけでは無いので確定では無いけれど、まぁ黒には近いだろうと。僕が見つけたしこり以外にも小さいしこりがあって、実はそっちの方が黒に近いと言われた。で、とても厳しい見方をすると、逆側の首のリンパ付近、つまりは昨年の7月に既に切除したリンパのことだけど、そのあたりにも怪しいものが複数写ってるらしい。ただ右だろうが左だろうが首は切ってからさほど時間が経っていないので落ち着いていないところもあるので、これからこれが消滅していく可能性はあると。ただ厳しい見方をすると、ちょっとこれは早い段階でどうにかしておいた方がいいだろうとかそんなことを言っていた気がする。そこで僕が「しこりが有る無しに関わらず、放射線治療と抗がん剤治療をお願いしたいなと思ってるんです。」と伝えると、であればこれらのしこりは標準治療で叩けるかもしれないと。なので(リンパは)切らずに標準治療を行いましょうとのことで、その場で早速放射線科の先生に電話をかけていた。「はい、今決断されまして…」みたいな。で、入院日は12/1(火)になった。その前日の11/30(月)は以前から楽しみにしていた我が子の保育参観日なので、それに参加できることも確定した。そのことは以前から先生にお伝えしていたので、もしかしたら配慮してくれたのかも。で、先生から「(あれだけ迷っていたのに)どうしてこの治療を受けようと思ったんですか?」と聞かれたので、少し迷ったうえで「(治療法はいろいろあるようだけど、)やっぱりまずは標準治療を受けることが大切だろうと思えたので。」と伝えたら、「それを他の(患者の)皆さんにもお伝えしたいんです!」と言っていた。みんな迷うんだな。そりゃそうだよな。首からの上への標準治療は副作用はデカいし絶対に後遺症が出るって言われてるんだから、そりゃ普通の神経してたら迷うだろうと思うよ。正常な反応だと思う。で、入院の段取りをしてから帰ってくださいねと言われたので「次の診察は…?」と聞くと「12/1でいいです。それまでしばらくゆっくりしてください。」と言われた。病院に来なくてもいいだなんていつ以来だろうか。

ってことで、12/1(火)からまた入院。その後の予定は未定だけど、たぶんうまくいけば1週間入院したら2週間帰宅して、それからまた1週間入院したら2週間帰宅してを3回繰り返すはず。でも放射線は毎日通って受けないとならないから、向こう1カ月半は(土日以外は)毎日病院通いだけどな。
で、いろいろと相談に乗ってくださった皆さま、本当にありがとうございました。標準治療を軸としつつ、皆さまから教えていただいたもろもろのことを実践していくつもりです。

「この道を行けばどうなるものか。 危ぶむなかれ、危ぶめば道はなし。 踏み出せばその一足が道となり、その一足が道となる。 迷わず行けよ、行けばわかるさ。ありがとう!」だよ。結局は猪木の言うことが正しい。なんなら癌に向かって「バカヤロー!」だよ。

4回目

ようやく時間ができたので日記を書く。

先週の火曜日だったか。火曜日の13:15かな。病院に行ったら癌の告知をされた。その前の週に受けた生検の結果が悪かったそうで。リンパを確認するってことで超音波をやってから、耳鼻科の医師全員が集まってそれぞれに僕の舌の触診をして「硬いです」と。硬いと癌ってことなのかな。耳鼻科を出て、血液検査、尿検査、レントゲン、心電図をとって耳鼻科へ戻り、先生の話を聞く。
早めに手術をしましょうと言われた。今回は過去3度の手術と比べてよほど悪いらしく、先生の口数は少なかった。手術する箇所はたくさんあって、まずはいつもの場所、つまりは舌の左側に再発した癌を取り除くと。そして次に新たにできた癌なのか何なのかは知らないけれど、舌の中央部分っていうのかな?そこにある癌を取り除く。癌を取ると舌がえぐれるというか凹むので、凹んだところは脚だかお尻だか知らんけど、そのあたりの肉を切ってそこに移植するんだって。で、ただ肉を縫い付けただけだとダメらしくて、まだ手術していない側の首を耳の下あたりから喉あたりまで斜めに切って、そこから血管を取るのかな?そのあたりはよく分からないんだけど、とにかくはその血管を舌とつなぐだか何だかの作業をするみたい。で、今回は舌から取り除く癌の範囲が広いので、術後は舌が腫れて息ができなくなるんだって。だから喉に穴を開けてそこから管を通してそれを使って息をするんだって。管を通してる期間は10日間くらいみたいだけど、その間は声が出なくなるとのこと。それと、これまでの癌の原因ではなかろうかと思われている左側の歯を何本か抜くんだって。舌と歯がこすれることで癌化してるんじゃなかろうかという推測の元な。何本抜くのかは知らんけど、「これからは抜いていない方でご飯を食べてください。」と言われた。歯科では「歯を抜くつもりは無いです。」と言われ続けていたけれど、耳鼻科の判断で抜くことになった。術後はこれまで通りに話をすることはできないって。どうなるんだろう、呂律が回らなくなるのだろうか。
1カ月くらい入院するみたい。で、世の中はコロナだからまず最初にPCR検査をするし、入院後は外部との接触もできないみたい。1カ月ぶんの準備を済ませてお越しくださいってさ。

思うことはいろいろあって、でもそれらは全て推測の域を出るものでは無いし、他の何らかの手段なり行動なりを選択していればたどる道は違ったのかもしれないなとも思うものの、でもまぁそれは考えていても仕方のないもので、そもそも癌ってのはこういうものだというか、癌の治療ってこういうものなんだろうなと思う。本人がいくら訴えたところで、検査結果としてそれが上がってこなければどうにもできないものなんだろう。

僕自身はいいの。確かに大変な手術になるみたいだからいろいろと不安はあるんだけど、基本的には寝てるだけだから。僕のことなんかより家族のことが心配で。これまでも3度入院してるけど、それはいずれも10日前後だった。今回は1カ月だから。しかも子供の保育園が決まって妻は職場復帰したばかりというか、今日からようやく本登園というのか、所謂お試し保育の期間が終わったばかりでさ、妻は通勤にも慣れないとならない、仕事にも慣れないとならない、働きながらの育児にも慣れないとならないという状況下で僕がいなくなるというのは厳しいと思う。いろいろ書くのもアレだから書かないけど、とにかくは、一人じゃ無理だと思う。物理的にも精神的にも支えないとならないのが僕なのに、僕はそれに参加しないで寝てるんだから。1カ月も。癌のことはたいして何とも思って無いんだけど、家族のことを考えるとそれだけで涙が出てくる。

明日はMRI、明後日はPET、明々後日は入院。退院は、いつだろうね。
退院後は妻や娘とお話することはできるようになるんだろうか。お話できたらいいな。絵本を読んであげられたらいいなと思う。

どうしてこちらが負担しないとならないのか

毎回思うんだけど、区やら国やらその他関連組織からの依頼で提出する情報ってあるじゃない。あれってなんで切手やら電話料金やらをこっちが負担しないとならないんだろうね。こっちは出したくないのよ、そんな情報。個人情報だぞ。そっちが「提出してくれ」ってお願いしてきて仕方が無いから嫌々対応してんのにどうしてこっちが金払わないとならないのかね。今日もさ、事務所のポストに国勢調査のアレが入ってたからさ、電話したのさ。「ここは事務所だから誰も住んでないよ。」ってことを伝えるために。ナビダイヤルで20秒ごとにいくらだかが取られるって言われたんだけど仕方ないから電話したの。そしたらさ、そういう電話は区にかけてくれって言われたからさ、「じゃあもう連絡しない。」って言って切ってやったわ。電話料金やら時間やらについてどう考えてるんだろう。それを浪費させてんだよ、あなたがたは。10円20円1分2分をナメてんのかね?もう連絡しないとは言いつつも、後々めんどくさいことになったらいやだし心配性でもあるからさ、電話したよ、区に。丁寧な対応だったわ。