薔薇色の人生

「ももち」こと嗣永桃子さんが芸能界を引退してから約1カ月が過ぎた。15年間の芸能生活だった。彼女の大ファンだったわけでは無いけれど、そのトーク力と負けん気の強さが印象的で、ここ最近はその動向をチェックするようになっていた。
6/30に行われた引退コンサートをネットで見ていたのだけれど、そこで心に響く出来事が起こり、それが原因で軽くトラウマになっていた。最近になってようやく薄れつつある。薄れつつあるのでそろそろ書けるかなと。誰からも頼まれていないし望まれてもいないけどようやく書けるぞということで、今日はそのことを書いてみる。平たく言えば、アイドルの引退コンサートを見て心揺り動かされたうえで妄想をするに至ったオッサンの話だ。

引退コンサートの前半は、過去に彼女が所属していたBerryz工房、Buono!、ZYXの楽曲をソロで披露し、後半はプレイングマネジャーとして所属しているカントリー・ガールズの面々とともに歌と踊りとトークを披露した。それはいい。それはいいのだけれど、コンサートもそろそろ終わりだろうというダブルアンコールの場でコトは起きたのよ。
その頃の会場はももちとのお別れを悲しむオッサンたちでいっぱいで、僕はモニターのこちら側で少しうるうる来ていた。ももちのことを「ももち先輩」と呼び(正確には「呼ばされ」。ももちとメンバーとの年齢差は最大で10歳だった。)、アイドルの何たるかの手本としていた彼女たちと歌う最後の曲が『VIVA!!薔薇色の人生』だったのだ。それがね、僕のトラウマへと繋がったのだ。「だったのだ」と言われても98%の方々が「は?」と思うだろうから説明をするけれど、それはアップテンポのとても明るい曲でね、その歌詞を簡単にまとめると、「若い私には明るい未来が待っている。むしろ明るい未来しか無くてごめんね。幸せの幕開けだ。世の中世知辛そうだけど、私なら大丈夫。みんなも最高。薔薇色の人生。」というもの。とても前向きなのよ。書いてて涙が浮かんできたわ。疲れてるのかな?それはいいとして、要は「アイドルとは人前で涙を見せないもの」とももち先輩から教わってきた彼女たちが、目に涙をいっぱい浮かべながら、その『VIVA!!薔薇色の人生』を歌うわけだよ。彼女たちにとっては慕ってきたももち先輩がグループを抜けてしまうだけで無く、実はカントリー・ガールズというグループもこのコンサートを機に、解散はしないけれど、しばらくの間は離れ離れで活動することが決まっていたので、その意味でも涙に繋がるものだったと思う。でも涙を見せたらももち先輩の教えに反してしまう。涙は流せない。という状況のなか「困難 荒波 大歓迎」「私なら大丈夫です 薔薇色の人生」と歌う彼女たちがね、なんかもう健気でね。それ以来、『VIVA!!薔薇色の人生』を聴くとうるっと来るようになってしまっていたのだけれど、最近になって多少は大丈夫になってきたというね、そんな話。

ってことで、これからもカントリー・ガールズを応援し続けるぞと。彼女たちの未来が薔薇色であることを願いながら。