つかまり立ち

前回の日記に書いた「買おうか迷っているスウェット」は、結局は注文した。使うのはまだ先だけど、セール時に買っておいた方が得だからな。家電じゃ無いから型落ちしてもさほどダメージは無いからね。ひと足先に今年の秋以降の下半身の幸せを確保した。

ところでうちの子の話なんだけど、最近つかまり立ちをするようになった。これまでは手の届かなかったところに手が届くようになってだな、僕らが予想もしていなかった行動をするようになってきた。昨日はテレビ棚の上に置いてあったスピーカーを落下させて壊された。Nakamichiのやつ。もちろんテレビ棚の前には柵を置いて近づけないようにしてたんだけど、我が子の意欲がそれを上回ったということだ。お風呂では、湯舟に入ると僕の身体を登ってお湯を沸かすスイッチをね、いじるのよ。壁にあるじゃない、ああいうスイッチ類って。僕の身体をよじ登ると壁に手が届くのよ。脇腹だとか首の手術跡だとか問答無用で踏みつけてよじ登ってスイッチを触る。ふたをパカパカしてる。ほっとくと永遠にパカパカしてる。何が楽しいのかと思うけど、これが子供だからな。「風呂につかって身体をあたためる」なんてどうでもいいよの、子供だから。
とにかくまぁ、何を壊されようとそれは全て対策をしていなかった親の責任なので、子供が怪我をしなかっただけ恩の字だねってことで。なんかこう、いろいろと考えると、もっと広い部屋に引っ越すべきなのかなぁとも思える。

我が子の目に映るもの

2~3週間ほど前の『検査待ちと代替医療』という日記に「死ぬのかもしれない」と書いた。もちろんそこで癌が発覚したとしてもすぐに死ぬとは思っていなかったけど、舌から首のリンパへと癌が転移した時点で5年生存率がうんたらかんたらと言われていたので、その癌がさらに転移したとなるとその生存率もぐんと下がるんだろうなとは思っていた。で、実は今まで誰にも言って無かったんだけど、それ以外にもいくつか気になる要素があって、それらの「点」がいくつか集まったところで「線」として繋がったから「死ぬのかも」と思えたということ。でも先日のPETの結果を受けて、首の左右のリンパにできたしこりと舌の縁のふくらみが癌では無いと結論付けられたので、なんだよやっぱり今すぐに死ぬことはねーんじゃねぇかよと安心した。安心したので、今朝、それらの点のうちのひとつについて妻に話してみた。「今まで黙ってたけど、実はこんなことがあったんだよ。」と。

子供をね、僕がお風呂に入れているの。事務所に通っているころは帰りが遅くなるから妻が入れていたんだけど、最近はテレワークで自宅にいることがほとんどだから僕が入れているの。
子供と一緒に湯舟に入ってからさ、「出るよ!」ってときには子供の身体を仰向けにして水平にしたまま持ち上げるのよ。仰向けにすると天井が見えるじゃない。天井には換気扇というか送風口というかなんか機械が付いてるの。それが好きみたいでさ、だから持ち上げるときには水平にして天井ギリギリまで上げてあげるのよ。機械を間近で見られて喜ぶから。毎日そうしてたんだけど、ある日ね、いつも通りに仰向けにして持ち上げようとしたら子供の表情が変わったの。『魔太郎が来る!!』に出てくるみたいな顔になった。一言で言えば恐怖よ。「殺される~!!」みたいな。最初は「?」と思ってたんだけど、それ以降、来る日も来る日もその瞬間だけは同じ表情をするようになったから、もう仰向けにして持ち上げるのは止めて、普通に抱っこして出るようにした。抱っこして「怖くないからね」って言いながらお風呂から出てた。その時の目線はさ、換気扇みたいなやつじゃなくて僕の右後方を見るんだよね。天井の隅っこ。だからお風呂の天井付近に何か怖いものが見えてるんだろうなーと思ってた。
大事なのはそれが何かっつー話でさ、正確なことは分からないんだけど、何かに憑依されている感覚は無いから憑依では無さそうだし、癌なのか癌じゃないのかって時期だったからそのテのアレがついてきたのかもしれないとは思いつつも、もしかしたら死神なのかなと思っていた。いや、死神なんだろうなと。死神ってさ、空想上のものだと思ってる人もいるでしょ。考え方は自由だからそれでもいいんだけど、実際いるのよ、死神って。死期が迫るとやってくる。だから「オレやっぱり死ぬのかなぁ。残念だなぁ。」って思ってたの。それがさ、どうも最近は見えなくなったみたいで、天井を見てもエコエコアザラクみたいな顔をすることは無くなった。機械を見ながらフツーに笑うようになった。だから結論としては天井付近にいたのは死神じゃなさそうだなと。いたとしたら「そのテのアレ」だったのかなと。やっぱり鬱々としてちゃダメだね。変なの連れてきちゃう。

っつーことで、最近は毎日元気に楽しく過ごしております。健康大事。おわり。

初めての高熱

昨日は朝イチでPETを受けに行った。PETを受けている最中に気づいたんだけど、僕がPETだと思っていたのはPETじゃなくてMRIだった。MRIだと首を完全固定されたうえで闇の中だからそのまま寝れるんだよね。寝たまま気づくと終わってる、みたいな。でも昨日はロクに固定をしないしあの独特の音も聞こえないからおかしいなと思ってさ、やってる最中に「あ、あれはMRIか。」と気づいた次第。PET、もう3回も受けてるのに覚えてなかった。

約2時間半を病院で過ごしたあと、久しぶりに事務所へ行き仕事をしはじめたところで妻からメッセージが入った。我が子が38度以上の熱を出していると。昨日はたまたまお義母さんも遊びに来ていたのでふたりで面倒をみているから大丈夫とのことだったけど、かかりつけの病院は休みだし、2番手として利用させていただいている病院は夕方からだし、そもそも最近妻は腰を痛めているのでもろもろ大丈夫だろうかと心配になったので家に帰ることに。家で仕事すりゃいいかなと。

玄関のドアを開けると号泣する我が子を寝かせたまま妻がどこかに電話をしていた。その会話の内容から、これからすぐに家を出てどこかの病院に向かうであろうことは伝わった。なので僕も荷物を置いて、手を洗って、財布等の必要最低限のものだけを入れた小さいかばんを持って外に出た。熱が39度以上になったので、2番手の病院が開くまで待ってられんと。なので今すぐに診ていただける病院に行くとのこと。初めてお世話になる病院。お義母さんとはそこで別れ、僕らは坂道を登って6~7分くらい歩くのかな?下校中の小学生たちの波に紛れながら病院にたどり着いた。
コロナ対策として保護者は1名しか入ることができないと言われたので、暑いなか、近所をウロウロしながら待つことに。徘徊を始めてすぐに妻から携帯にメッセージが入る。「いょうしょとか全部忘れた。」と。何を言ってんのか全然分からなかったけど、何らかを家に忘れたからこれからお前が取りに行けということかなとは思えたので、家へ向かいながら「何を取ってくればいいのか正確に教えてくれ。」とメッセージを送ると、医療証、保険証、母子手帳のすべてを忘れたと。さすがだ。家を出る前に「荷物大丈夫?」って聞いたのに。焦ってたんだな。ってことで暑いなか坂道を往復して取ってきた。
病院に着くと既に診察が終わっていた。診察の結果は「熱」とのこと。いや、そりゃ知ってるよと思ったけど、子供の場合はこういう単なる熱ってのはあるんだってね。知らなかったわ。風邪とか何とかそれらしい病名が付くものだと思ってた。熱かよ。知ってるわ。お父さん勉強になったわ。熱ね。そういうのがあるんだね。で、4日くらい様子を見ておかしければまた来てねと。ご飯は食べなくても水分を摂っていれば大丈夫だと言われた。

今朝になったら熱は36度台まで下がってた。でも元気は無くてずっと寝てる。水分不足になっちゃマズかろうと思えたので身体を起こして麦茶を与えたりはしたんだけど、それでも元気は無さそう。「う~む」と思いつつも妻がご飯をあげたら徐々に食べ始め、最終的には全部食べやがった。で、食べ終わったころには笑顔も出るようになったしハイハイもしはじめたので、とりあえずはよかったなと思っている。いまここ。