入院12日目

今回の放射線治療・抗がん剤治療においては、抗がん剤治療の1クール目の終了とともに退院し、自宅療養となる予定であった。抗がん剤治療はとっくに終了しているにも関わらずなぜ入院したままなのかというと、胃瘻を作ったということもあるけれど、リンパ浮腫がある程度良くならないと健康な日常生活を送ることができないため、その回復を待っているということ。浮腫みがあることで気道が細くなり、呼吸が困難になる恐れがある。それを逐一確認しているの。しかもいま現在自宅では、我が子が保育園でアデノウイルスをもらってきてしまい、毎日高熱と戦っている。共に暮らしている妻と妻のお母さんも、もしかしたらこれから発症する可能性もある。基礎疾患のある僕がそこへ帰ることで、まずいことになる可能性があることは否定できない。なので例え「もう帰っていいですよ」と言われたとしても、帰るところが無いのだよ。もしかするとこのまま2クール目に突入しちゃうのかなぁ。病院のベッドでもう身体が痛いんだけども。

昨日の日記に「効け」と書いた薬は、昨日の時点ではまだ服用できていなかったらしい。夜には処方すると言われていたんだけど、間に合わなかったんだって。なので今朝から飲み始めてる。感覚で言うと効いている気はしていて、これから寝てみてどうなるかだな。寝れるかな?寝れるんならこんな時間に食堂でパソコンいじって無いだろとも言えるけどな。

で、昨日までは看護師さんにやってもらっていた胃瘻、今朝からは自分で使うようになった。栄養も薬も全てこの細い管からいれることができるので便利ではある。でもちょっと邪魔でもある。あのリーゼントが「いい場所だねぇ」なんてことを言って場所決めをしていたけれど、こんなところに突起物があると子供の抱っこがしづらいんだよな。子供に見つけられて引っ張られたりしたら最悪だな。見つからないように厚着しないとな。
胃瘻を使うようになったとはいえ、やはり口から食べ物を摂取することは大事だろうと思えるので、1階にある売店で「もしかしたら食べられるかもしれなさそうなもの」を買ってきた。オムライスとクラムチャウダー。で、食べてみたところ、まぁ見事に味がしない。オムライスにはから揚げが乗ってるんだけど、そのから揚げでさえ味がしねぇのよ。すげぇな、放射線って。こんなになっちゃうものなんだね。ってことで、クラムチャウダーは無理矢理完食。オムライスは2/3は残してしまった。それでもめげずに明日はアンパンでも買ってくるつもり。

ホテル・カリフォルニア

近所のスーパーへ行った。身体は本調子にはほど遠い。どのくらい遠いのかと言うと、少し動いただけで疲れてしまって、その倍の時間は安静にしていないとならないくらい。でも今日は我が子が大好きなバナナはもう無くなりそうだし、数日前に作った鮭と白菜のミルク味噌汁が好評だったからまた作ってあげたいと思っていたので、頑張って歩いて行ってきた。
スーパーに着くと、店内にはイーグルスの名曲『ホテル・カリフォルニア』が流れていた。このお店では過去にもやけにファンクな曲が流れていたりと、僕の琴線に触れる曲が流れていることが多い。で、精肉売り場のあたりに来た頃にあのツインギターが流れ始めたんだけど、それを聴いて唐突に涙が出そうになった。ホテル・カリフォルニアってこんなにいい曲だったっけ?こんなに美しいものに触れられるだなんて、本当に生きてて良かったなと思えた。
イーグルスはこの名曲を世界中に広めるに至った。僕は世界どころかご近所さんに爪痕を残すようなことすら何ら成し遂げていない。その差を埋めたいとは思わないけれど、多少はさ、頑張りたいなと思うので、まだまだ生きて行くつもり。

ステーキが食べたい

コロナの影響で外に出れないのは全く苦では無いんだけど、美味しいステーキは食べたい。ステーキはいつも市ヶ尾にあるバブルオーバーで食べてたからさ、それができないのは苦でしか無い。お店自体はやってるからお店に行けば食べられるんだけど、我が家はさ、幼児がいるからさ、それもまたお店に行きづらい要因のひとつなんだよな。僕らが食べている間うまいこと寝ていてくれればいいんだけど、そんな都合のいいこと無いからな。子供が大きくなるまで我慢なのかなぁ。