正義感

事務所至近の駅に到着し、改札口を出ようとしたら、僕の2つ前に並んでいる女の子が改札に半分身体を入れたまま止まっている。よく見ると財布の中をあさっているのでPasmoなのかSuicaなのかを探しているよう。数秒待ったけれど見つけられないしそこからどきもしない。僕の前にいた男性はふたつ隣の改札に並びなおした(すぐ隣の改札は入口専用なので使えない)。僕はそのまま待っていたけど、いつまで経っても見つかる気配が無いので「ちょっと一旦どいてもらってもいいかな?」と声をかけるとすごい顔で睨まれた。平日のあの時間にあの駅で降りる若者といえば文化か山野の生徒だろう。かつては僕も某専門学校のファッション学部で教えていたことがあったけど、確かにああいう生徒もいたなと。繊細と言えばいいのか多感と言えばいいのかは知らんけど。
ここ数年耳にするのは、注意をしたら逆上されて殺されてしまったという事件の話。僕の場合は猿みたいな顔で睨まれただけだから外傷は無いけれど、心には軽傷を負った。やはり世間様の言うとおり、外では下手に正義感は出さない方がいいのかもしれないなと思えた。