愛と思い出

舌癌の手術を終えてから9カ月。今日は久しぶりに造影剤を使ったCTの検査を受けてきた。現在事務所への一時帰宅(正しくは帰社か)中で、数十分後にまた事務所を出て病院へ向かう。CTの結果を聞きに行く。
病院へ行くには本郷三丁目の駅で降りてから東大の構内を歩くことになる。構内を歩きながら思うのは「ここ(東大)で勉強できたら楽しかったかもしれないな」ということ。もちろん賢いわけでは無いので無理な話だけれど、どの環境に身を置くかということは大切なことで、東大に入学していれば、つまりはヒエラルキーの上位に属していれば、自分が身を置く環境の選択肢はもっと多かったのだろうと今になって思う。もっと言うと、文系じゃ無くて理系を選べば良かったなとも思う。大切なことなので、自分に子供ができたら教えてあげるつもり。
とはいえ、死と向き合うことで一時的に視野が狭くなった僕からすれば、僕の人生の目的とは思い出を作ることであり、愛に生きることだと思えた。なのでいいの、ヒエラルキーの上位に属していなくても。顔はムッツリしているけれど、中身は愛の塊だから。そうだから。